千葉工業大学 惑星探査研究センター 小林正規主席研究員
(肩書は2024年ご依頼当時。2026年現在は、
千葉工業大学 工学部 宇宙・半導体工学科 教授,
惑星探査研究センター 主席研究員(兼務))の監修のもと、
火星ダストリングのイメージイラストを制作させていただきました。
イラストは、学会発表や講演会、広報等でお使いいただいています。
火星ダストリングは、火星の月であるフォボスとダイモス由来の
極めて細かな粒子から成ると予想され、
1970年代から存在が理論的に提唱されているものの、
これまでの観測では確認されなかったそうです。
小林主席研究員の研究グループは、
2026年10月20日に打ち上げられ、フォボスからのサンプルリターンを目指す
JAXA主導の火星衛星探査計画「MMX(Martian Moons eXploration)」の一環で、
探査機に搭載する高性能のダストカウンター装置
CMDM(Circum-Martian Dust Monitor)を開発され、
火星ダストリングの有無や火星衛星のダスト環境を明らかにするための
観測を計画されています。
火星ダストリングの存在が確認されれば世界初となります。
イラストでは、視認性を優先し、火星に対するフォボスとダイモスのサイズを
実際の比率の30倍に拡大して描画しました。
両衛星は火星に対して常に同じ面を向けて公転しており、
火星との相対的な位置によって見える面が一意に決まるため、
ご紹介いただいた参考文献とNASAの3Dモデルを元に
描画する形状を決定いたしました。
リングの形状はご指定いただいた下記参考文献を、
火星の地形等はNASAの写真の数々と3Dモデルを参考にさせていただきました。
限られた情報からイメージイラストを制作する難しさもございましたが、
最先端のご研究や先行研究のお話を伺ったり、
普段の生活ではなかなか知ることのできない論文をご紹介いただいたりして、
好奇心が刺激される大変楽しい制作となりました。
この度のご依頼に感謝申し上げます。
MMXのご成功と火星ダストリングのご発見を心から願っております。
参考文献:
・火星リングの形状のシミュレーション
Liu X., Schmidt J. Configuration of the Martian dust rings: shapes, densities, and
size distributions from direct integrations of particle trajectories. MNRAS 500, 2979 (2021).
・フォボスとダイモスの向き、形状
Ernst, C.M., Daly, R.T., Gaskell, R.W. et al. High-resolution shape models of Phobos and Deimos from stereophotoclinometry. Earth Planets Space 75, 103 (2023).
※いずれもオープンアクセス
イラスト制作:2024年
MMXについて:
千葉工業大学 惑星探査研究センター様 HP
火星衛星探査計画 「MMX」in PERC
https://www.perc.it-chiba.ac.jp/projects/mmx/
JAXA様 HP
MMX - Martian Moons eXploration
https://www.mmx.jaxa.jp/










