以前より商品デザインを多数提供させていただいていました、
名古屋市の万年筆専門店の三光堂様が、2022年に閉店されました。
公式のアナウンスは今までのところございませんが、
閉店のご報告をいただいており、著作物のこともありますため、
この度記事にさせていただきます。
お客様でいらした方々から、「三光堂さんって今どうなっていますか…?」と、
とても心配そうに聞かれることもございましたが、
ご事情があり、一定の期間は口外しないでくださいとお願いされておりましたため、
閉店についてお話しできませんでしたこと、ここにお詫び申し上げます。
三光堂様には、私が万年筆とインクに興味を持った最初の頃から、
頻繁に通わせていただいておりました。
万年筆と万年筆ユーザーさんをとても大切にする丁寧な接客と、
温かい雰囲気で、常連のお客様も多く、
SNSの万年筆つながりの方々と店頭でお会いすることもあり、
ふらりと行ってつい長居をしてしまう、心のオアシスのような場所でした。
一ファンとしても、閉店がとても残念でなりません。
イラストレーターとしては、
”万年筆の履歴書”を思い付いてコピー紙で自作してお見せしましたら、
三光堂様の店舗限定商品として販売したいというお話をいただいたり、
私のイラストを使った三光堂様のオリジナルスタンプやインクなど、
シリーズで多数の商品を展開していただきました。
中でも、三光堂様の90周年を記念する限定万年筆のデザインのご依頼は、
あまりにも責任重大で、プレッシャーで眠れない日もあったほどでしたが、
多くのお客様から想像以上にお求めいただいて早々に完売することができ、
今でも「あの万年筆は凄かった」とお褒めのお言葉をいただくことのある、
とても手応えのあったお仕事となりました。
また、原画やポストカードの委託販売でも、
種類が増えたら増えただけ、置き場所もどうぞどうぞと増やしてくださいまして、
多くのお客様のお手に取っていただくことができました。
思い出してもお優しいご対応ばかりで、ただただ感謝しております。
三光堂様を通して私の作品をお手に取ってくださった皆様にも、
この場でお礼申し上げます。
限定万年筆やインク、ポストカード、スタンプなどなど、
買われた方がとても嬉しそうでしたよ、
よくぞこのデザインで作ってくれましたと仰っていましたよ、と、
三光堂様からお客様のお声をお伺いすることもあり、
とても幸せな気持ちで制作を続けることができました。
これまで大変ありがとうございました。
お仕事で関わらせていただいたのは、改めて数えたら6年間という期間でしたが、
もっと長かったような気がしてなりません。
そのくらい充実した日々を、三光堂様と共に歩ませていただきました。
改めまして、大切な店舗様限定商品を多数任せていただきましたこと、
作品を沢山のお客様のお手元に届けていただけましたこと、
三光堂様で過ごした温かな時間と、数えきれないほどのお優しさに、
心より感謝申し上げます。
心より、ありがとうございました。
ここからは少し事務的なお話です。
提供させていただいていたデザインの権利については、
最後に三光堂様にお伺いしました際に、
販売終了後は全ての権利を黒川ひゅうに戻すことで、同意いただいております。
元々、提供させていただいたデザインは殆ど、
黒川ひゅうが独力で考案し制作したもので、
著作権は黒川ひゅうが保有しております。
三光堂様には、”著作物を独占的に利用する許諾を与える”という形式でした。
1点だけ、「ペンズヒストリー 万年筆の履歴書」のみ、
特許の申請をするかもしれないことを考えて、書面で著作権譲渡をしたのですが、
そちらも著作権を含め全ての権利を黒川ひゅうに戻すことで同意いただいております。
つきましては、制作が可能なものは、
同じデザインやリニューアルしたデザインのものを再販することができます。
現在の需要を考慮しつつ、出来るところから少しずつ、
一部の商品から再販を準備しているところです。
もしご希望されるお品物がございましたら、
SNSやHPのメールから、お気軽にお声を寄せていただけましたら幸いです。
三光堂様の閉店は本当にショックで悲しくて、
今でも最後にお伺いした日のことを思い出すと辛いです。
グッズの再販のこともなかなか考える気持ちになれないでおりましたが、
少しずつ前に進めていければと思います。
<ペンズヒストリー 万年筆の履歴書>
<オリジナルインク 空シリーズ 北斗七星>
※ラメあり9色の他に、ラメなしも8色展開されました。
<オリジナルインク 空シリーズ 惑星>
※ラメあり9色の他に、ラメなしも8色展開されました。
ラメなしの最後の9色目の発売前に、残念ながら閉店されました。
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